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アンティークのカウンターキャビネット(お家の話)

元々、趣味が間取りを考える事で、毎日毎日息抜きに間取りをノートに描いてきました。
ノルウェーにいた時も、スペインにいた時も、誰かのお宅にお邪魔させていただいた時は
大喜びで、お家を案内してもらい、全部間取りを描きました。
映画やドラマで出てくるステキなお家も想像しながら間取りを描いたり。

だからこそ、今回のお家作りも、設備や内装のことよりも
間取りに時間がかかったのかもしれません。

ただ、出来上がったプランの間取りはびっくりするくらいシンプルなものでした。
それが動線的にも良いからなんだと思います。

日頃のルーティーンのシュミレーションをしながら作りましたので
今、引っ越しをしながらも、ストレスがあまりなく、
スムーズにどんどん荷物が収まっていきます。


ただ、今すごく分かった失敗例があります。

階段と、室内ドアが狭すぎました。

教室スペースをなるべく広く取りたいとばかり思っていたので、
廊下や無駄なスペースをとにかく無くして、キッチンもトイレも必要最低限に抑えました。
そのため、既製品のドアは一番大きなものでも700(70cm)しかありません。

教室内に付けた階段幅も狭くしてもらいました。
人が一人通るだけなんだから、900(90cm)なんて必要ないです!と言って、
幅を縮めてもらったのですが、引っ越しの段階で、人ひとりだけではなく、
家具も家電も運ばなければいけない事に気が付きました。
(なぜ、この時になるまで気が付かなかったのか?)

2階も1階も空間的には仕切りの無いゆったりしたスペースなのに、
その通り道が狭すぎて、そこへたどり着くことが大変困難なのです。

先日、悩みに悩んで、アンティークのキャビネットをネットで買いました。
ネットでアンティークの家具を買うなんて、かなりの冒険なのですが、
お店のサイトを隅々まで見て、インスタとブログも全部見て、
商品写真だけではなく、そのインスタの買い付けの時の写真とかに
チラッと写っているキャビネットの姿もガン見して、それでも迷いに迷って。

ですが、「もし、明日の朝、見て、ソールドアウトになっていたらどうしよう?」と
夜寝る前に心配になるようになってしまったので、勇気を出して買いました。

結構なサイズ感だったので、念のため、建築士さんに聞きました。
「幅2メートル、奥行き50cm、高さ1mのキャビネット、2階に上がりますか?」

建築士さんは少し考えて「大丈夫です!」とおっしゃったので、
後日、お店の方から納期や搬入経路の確認があった時も自信満々「大丈夫です」と
答えました。

宅配便ではなく、ヤマトのらくらく家材便という、玄関での引き渡しではなく
置きたいところまで運んで設置してくれるサービスで届いたのですが、
ヤマトさんが搬入経路を確認して、
不安そうに「もし、これ、上がらなかったらどうしますか?」とおっしゃったので、
「まさかー、大げさな。冗談でしょう?」と思いましたが、
いざ、階段をとなって、私も事態を飲み込みました。

どう考えても無理でした。という狭さ。そしてまだ直線なら良いのですが、
階段が一番上でL字に曲がるため、そのコーナーが、2メートルなどという幅が通りません。
そういう場合は対外、縦にして、かわすのですが、我が家の2階は屋根裏部屋風にしたため、
真ん中は天井が高いのですが、階段のある端っこは1600(160cm)しかないため、
縦にしても通らないのです。

その現場で、私も天井高の事を思い出しました。

かろうじて上り口は全面壁ではなく、900の高さの壁でしたので、
そこを通そうとして下さったのですが、そこに丁度火災報知器が付いて、余計に高さが無く、
斜めにしようとしても、階段の横にガラスの飾りがいっぱいついた照明がついていたりして。。。

ヤマトのベテランの方の指示で、若いヤマトの方が階段の途中で、
ものすごい重さのキャビネットを めいいっぱい腕を真上に上げて耐え続けましたが、
最後にベテランの方が悲痛な声で「この足が超えない」と、つぶやかれました。

階段下で、その死闘を見続けていた私は「もう、そんな足、ノコギリで切っちゃって下さい!」
と、叫ぼうとした時に「あっ、この足取れる!マイナスネジ」と、
そこから、車へドライバーを取りに行かれ、

(大工さんが作業している現場だったので、車まで取りに行かれなくても、
すぐそばにあったと思うのですが、そこにいた誰もがそこまで考えられない極限状態だったのです)

その間、作業を中断して、2階で見守って下さっていた大工さんが、
階段の踊り場で四つん這いになってキャビネットの下に入り込んで背中で支えて、
重さに耐えきれず、死にそうになった若いヤマトさんに「1回力を抜いていいよ」と
助け舟を出して下さり(優しすぎる(涙))

その後、真ん中についていた足を取り、無事に2階に搬入されました。

もう、奇跡に近い出来事でした。

息切れしながらヤマトさんが「家具に破損がないか確認してください」とおっしゃった時には
申し訳なさ過ぎて、「大丈夫です!破損があったって文句なぞ言えません!」と即答しました。

あまりにも、激しく苦しい現場でしたため、何もしていない私まで力が入っていたとみえ、
翌日、二の腕と肩がバンバンでした。
本当に申し訳ない事をしました。ですが、諦めないで、あそこまでやって下さった
ヤマトさんのお二人にものすごい感謝です。

そして、毎回助けて下さる大工さんにも感謝です。
こんなことばかりさせてしまうため、作業が遅れてしまうのですよ。

アンティークのカウンターキャビネット(お家の話)_f0400078_19421663.jpg
死闘の上、我が家にやってきたフランスのカウンターキャビネット。
1920年代頃の物だそうです。
びっくりするくらい重いです。使われている木材自体が分厚くて、みっちり重い。

思った通りのステキさで、本当に購入してよかった。

塗装をはがした、この素朴な感じが、道南杉とも、案外上手く合いそうです。




by solaogplanta20 | 2022-03-10 00:48 | お家の事 | Comments(0)

ハーブのお仕事と日常の事などを書いています


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